旅々、沈々。

6時起床。
新潟組のお二人は仕事に出たあとでした。
時給22.5A$で働く彼らは、4時半に出かけます。
キッチンのコンセントを使って日記。
インフォメーションでメールチェック。
買物。
新潟組の車に脅迫状を貼付けて、給油して出発。
キャンピングカーの事故の残骸を目撃。
家財道具一式が、ゴミ捨て場のように散らばってました。
フロントガラスが真っ白にひび割れた乗用車が、前が見えないのでしょう、ゆっくりと走ってました。
Warmunで昼飯。
路肩をうろつくStray牛。
　
Halls Creekは、完全にアボリジニの町。
USB型ワイヤレスインターネットモデム（2GB／月々29A$）が通じず。
30分3A$を支払ってネット。
寄り道して、万里の長城に似てるとかいうChina Wall。
オージーが言うには、オリジナルがこっちで中国が偽物ということになります。
　
右手にオレンジ色に燃える夕陽。
やがて日没、真っ暗闇。
昨日に引き続き、ほぼ500キロ走る。

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今日は500キロ以上走るので、7時半出発。
100キロごとに運転を交代。
豪快なサバンナ。
10時55分、Victoria River。
馬に乗ったインディアンが出て来そうな、アメリカ的景色。
11時55分、Timber Creek。
僻地だからガソリンが高い（1.8A$／1リットル）。
巨大なバオバブの木が、不気味です。
厳しいと噂の州境で、みかんと蜂蜜とブロッコリーのヘタを没収されました。
みかんはここで食っていいかい？
忙しいから駄目だと、冷たく断られました。
州を超えたので時差あり。
祐子によると1時間半だけ歳をとる計算でしたが、逆に若返りました。
オーストラリアに来たのなら行っとけ的に有名なバングルバングルですが、4WDでないと走れないダート道なので、諦めました。
　
新潟組のナオ君とキム君が暮らすカナナラ着。
オプタスの携帯が通じない秘境中の秘境です。
キム君が一ヶ月間同じ料理を作って完成させた、トマト缶主体のスパゲティをご馳走になりました。
ナオ君はシートベルトをしてなくて500A$をオーストラリアへ寄付した、気前のいい男です。
そんな気前のいい男にMacのコンセントを10A$で売ったのは、ケチな男、ボクです。
ちなみに同乗者のキム君もシートベルトをしてませんでしたが、罰則金なし。
キム君が改まって祐子にお願いがあると言うので、嫁にほしいのかと希望に胸を膨らませましたり気構えたりしましたが、Jabooの指輪の注文でした。
ケアンズの宿「60's」にいたときから、注文したくてうずうずしてた恥ずかしがりやさんです。
ナオ君からも追加注文が来ました。
ご近所さんのマキちゃんからも2個受注。
そういえば今はフィリピンで暮らすシュン君からも3個の注文があったばかりです。
祐子は忙しい。

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カヌーをレンタルして、キャサリン渓谷を流れる。
赤ちゃんクロコダイルを激写。

大人のクロコダイルを激写。
祐子と息を揃えてカヌーを漕ぐと、何故か蛇行します。
祐子の邪念がボクらの行く末を迷わすのです。
のんびりと昼飯のおにぎりを食ってたら、ボクらのカヌーが流されてました。
Oh My God!
　
洗濯。
キャサリンへ戻ってマクドナルドを覗きましたが、今日もネットができません。
駐車場に籠って、自前のUSB型ワイヤレスインターネットモデム（2GB／月々29A$）でネット。
祐子がキャッシュディスペンサーで2,000A$もおろしてたら、酔っぱらいのアボリジニの親爺に「I Love You」としつこく迫られました。
恐くて逃げたら人気のない道に迷いこんだ祐子。
Oh My God!
2,000A$もの大金をおろしたのは、ネットのレートが83.3円/A$だったからです。
　
カンガルーが車の周りをうろついてますが、昨日パンを盗みくさったので、可愛くありません。
できれば蹴りだいくらいです。
蹴りたいくらいにカンガルーを好きなのです。

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今日は試練が多い一日でした。
昼飯にスパゲティナポリタンを作ろうとタマネギを炒めていたら、ガスが切れました（試練その一）。
ガスを買いにキャサリンまでひとっ走り。
ついでにマクドナルドでBigMacにかぶりついて、ネットを繋ごうとしたら通じず（試練その二）。
冷静に店内を見渡すと、今日は誰もパソコンを開いていません。
ネットが通じないなら、BigMacなんか食うんじゃなかった、と後悔して、自前のUSB型ワイヤレスインターネットモデム（2GB／月々29A$）を使ってネット。
祐子のパソコン「VAIO」をAVG PC Tuneupで診断したら、システムエラー数が2,181個も検出されました（試練その三）。
満身創痍だったようです。
どうりでポコペンポコペン意味不明な音がしてたわけです。
AVGに修復してもらいました（修復は一回だけ無料です）。
　
電話でRego（車検のようなもの）の住所変更に成功。
こういう事務手続き関係の仕事は、祐子が担当します。
ガソリンスタンドで、ガスタンクにガスを補充。
3kgで10A$。
ガスを補充してくれたおっさんとありがとう、と握手したら、野性味あふれるやたらとごっつい手をしてて、思わず惚れちゃうところでしたわ。
　
キャサリン渓谷へ戻る道すがら、牛に混ざったラクダを発見。
ラクダのくせに、ボクらが先ほどスーパーで買ったパンより高級なパンを4～5本食ってました。
農場のおっさんが言うには、カナナラの近くで投げ縄で捕まえた野生のラクダだそうです。
凶暴なラクダは人間を踏みつぶして殺すこともあるそうですが、彼は去勢したので、おとなしい奴なんだと笑ってました。
去勢された気の毒なラクダの写真を撮り、おっさんありがとうと握手したら、実に男らしい頼りがいのあるごっつい手でした。
危なく惚れちゃうところでしたわ。
　
晩飯の用意をしてたら、カンガルーが握手できるくらいまで近づいて来て、笑顔でWelcomeしたら、ラクダが食べてたパンより遥かに安いボクらのパンを食わえて逃げられました（試練その四）。
地の果てまで追いかけて取り戻したけど、齧られた5枚ほどは泣く泣く捨てました。
ラクダが食うのより安いパンを買って、しかもカンガルーに食われてしまうとは、つくづくとことん、です。
略して、つくとん。
性懲りもなくまた近づいて来たカンガルーをゴルァっと脅したら、バックしました。
カンガルーが後ろ飛びするとは、進化しています。

明日の朝飯のサンドイッチを作ろうとフィラデルフィアを開けたら、青カビ（試練その五）。
青カビを避けて、フィラデルフィアを使い切ったら、妙にてんこ盛りなサンドイッチになりました。

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キャサリン渓谷へ。
つまらない話ですが、聞いてください。
決断の遅い男の話です。
インフォメーションで、明日の二人乗り用カヌーを申し込んだら、もう予約でいっぱいだと断られました。
一人用カヌーは祐子が嫌だと言うし、半日（4時間）なら二人用が借りられるけど物足りないし、議題は昼食兼家族会議へ持ち越し。
インスタントラーメンを食いながら討議して、一人用の一日コースを申し込んだら、もう既に全部予約が入ったとのことでした。
決断の遅い男は、こうしてチャンスを逃してゆくものなのです。
やむなく明後日の二人乗り用を一日予約しました。
シドニーに向かって急がなければないらないのに、明日は暇です。
インフォメーションでインターネットのパスワードカードが売り切れたと言われ、ネットできず。
　
二匹のコウモリが絡み合って騒がしい。
愛し合っているのか、片方が犯されてるのか、喧嘩してるのか、さっぱりわかりません。
キャンプ場内をうろつくカンガルー。

posted by yoshi