朝、車内の気温は3度。
毛穴が冷気をブロックし切れず、弛んだ腹肉が引き締ります。
寒いけれど、運転席に荷物を山積みしているので、エンジンをかけられません。
寝たまま暖房を入れたいので、遠隔操作できるリモートエンジンスターターキーが欲しいです。
これって、後から設置できませんかね?
白い息を吐きながら、8時出発。
ガソリンスタンドで給油するとき、窓口のおばちゃんが愛想もなく訊いてきます。
「クレジットカードのPINコードは何番?(想像訳)」
そんなこと言えるわけないじゃん。
「ここに書きなさいよ、番号っ!」
紙を渡されました。
クレジットカードマシンのコードが短くて、窓口まで届かないのです。
昨日今日商売を始めたんじゃないだろうに、延長コードくらい買ってください(心の声)。

朝から、日暮れのような天気。旧ソ連圏は、送電線が多い。
バルハシ湖の小さな集落を訪ねます。
道路と呼ぶには語弊があるほどぬったくった泥の筋をなぞって、湖畔を目指します。

ひとつ目の集落。

住宅街の道路が舗装されているほど、ソ連は甘くありません。右側の地面から、温水パイプが道路を横切ります。パイプは土からはみ出ています。雑なインフラです。

季節外れだからか、誰もいません。辛気くさい湖畔です。

湖の水で洗車したいけれど、罰当たりですかね。
ふたつ目の集落。
区画整理された町に工場が並び、煙草を吸っている子どもがボクらの車を笑います。

ソ連系の国々って、窓の外側を自由に工作できるので、ベランダのデザインがチグハグになります。不揃いな猥雑感がいい感じ。

バルハシ湖はパワースポットではないかと期待していましたが、逆にエネルギーを吸い取られます。放射能レベルのアンパワースポットです。
三つ目の集落。
廃墟団地にゴミが散乱し、送電線が空を覆います。

左手にバルハシ湖。泥道が似合う相棒。

工場が倒産し、線路は盗まれた(想像)。

工場が倒産し、工員たちは引っ越した。行くあてのない人たちが、廃墟になった団地で焚火をして、寒さを凌ぐ(想像)。古い団地は放置して、隣に新しいのを建てたようです。子どもと不良にとっては夢のような遊び場。

町を貫くパイプ。一本は温かかったので、暖房用の温水です。よく腐った配管から、温水が吹き出しています。

場当たり式に繋いだとしか思えない、美しくないパイプ。

温水が冷めないように断熱材が巻いてありますが、けっこう剥がれてて、パイプがむき出し。
今日もまた、警察に呼び止められました。
イポンスキーだと名乗ると、携帯を取り出してどこかに電話し始めます。
日本人だと、なんか問題あったでしょうか?
少々びびります。
ほらっ、電話に出ろ!と携帯電話を渡されます。
「す、ズドラストビーチェ…(こんにちは:露語)」
「こんにちはーっ! わたしねー、日本が好きなのよー(訛った日本語)」
単なる日本語が話せるカザフスタン人のおばさんでした。
知りあいのおばさんとイポンスキーが話したことで満足した警察官は、まぁ、持ってけ!って、握ってたひまわりの種をくれました。
汗ばんでた種は、ちょいと塩辛い。
バルハシ湖が近いからか、街道沿いは魚を売る小屋が多いです。
今晩もカフェの駐車場で泊まります。
三日連続で駐車場泊なので、そろそろシャワーを浴びたくなってきました。
posted by 44と書いてyoshiと読みます。
お待ちしてます、今ロシアです
このソールは合うものを選んでくれるのですか?
オーダーメイドになるのですか?
お幾ら位するんでしょう?