気温十度、六時半出発。
運転席下から異音怪音が鳴り響き、あたふたしていたらやがて消える。
胃の腑でとぐろを巻く不安感。
道路に沿って線路が伸び、平行する蛇行した川。
霞むまで広がる草原、なだらかにうねる起伏、侘び寂びのある小さな森。
邪魔くさくない松。
50kmも走ったころ、絶景の峠あり。

草原もあるし、森もある。川もあるし、線路もある。こういう土地を探しています。できれば、近所に漁港が欲しい。
舗装道路に穴多く油断禁物。
継ぎ接ぎしたパッチワーク路面に、軽自動車「ChinGo!」が揺れる。
ウランウデの100km手前で、すっと木がなくなる。

急に木が消えました。低木すらない。

ジンギスカンたちは、こういう土地を転々としていたのですかね?

ボクらの昼飯を狙う、蒼き狼。ゴミを盗られてしまいました。

昼飯を用意していたら、集まってきた色白の牛。人相が悪い。君らにやる餌はない。

ゴミ箱を独り占めする牛。後ろの小屋は、野外ボットン式トイレです。

ウランウデの数十キロ手前の丘。絶景のピクニックポイント。

この斜めの道を左下へ進むと、ウランウデ市。

丘の上でピクニックしていたのは、アメリカ人親子。お父さんがイチローの4,000本安打を絶賛。イチローに代わって、お礼しときました。
ブリヤート共和国の首都ウランウデに到着。
その昔、シベリア出兵で日本軍が占領。
1923年、ブリヤート・モンゴル・ソビエト社会主義自治共和国の首都となるトロイカ体制。
てなわけですから、日本人顔というか、モンゴル系の人が多いです。
イマイチ、外国にいる気がしません。
知らない人が、話しかけてきますから。

ホテルKEMPING。このホテルを見つけるのは、ものすごく難しいです。どっかの会社の駐車場の曲がりくねった奥。チェックアウト時間を尋ねたら、16時25分。妙に中途半端。レセプションの若い娘さんは、アルファベットも通じません。代わりに、Google翻訳が喋ります。

ウランウデの街は、大渋滞。想像以上の大都会です。

看板が洒落てきました。

街中の廃線。

ウランウデ駅。

タンクみたいのが、延々と続きます。

こういうの、ブルートレインというのだろうか。

これが、シベリア鉄道の線路です。切り売りしてくれれば、お土産に持ち帰りたいです。

ギネスに載っている、レーニンの頭の像。これより大きな頭の像を作ればギネスを更新できるのだから、案外簡単かも。

今日は、レーニンの前でロックコンサート。レーニンの顔が、心持ち優しい。

怒ったレーニン。官僚の給料は、最低賃金にするんですよね?
レーニン像を探していたら、道路のど真ん中に倒れた人。
ぴくりとも動かず。
警察官が三人駆けつけて、あれこれと協議すること三十分。
救急車が来るまで、二十分。
さらに十五分経っても出発せず。
命に関わりかねないほどの仕事の遅さが、社会主義の後遺症でしょうか。
posted by 44と書いてyoshiと読みます。
- 朝→ ボルシチ、ブリヌイ、チキン(165ルーブル)
- 昼→ 「タケルくん」でご飯を炊いて、缶詰
- 夜→ 外食:ウランウデの郷土料理(290ルーブル)