-ダルヴァザ/地獄の門-

ボクの尻調べでは、ウズベキスタンの便器は床に固定されていません。
勢いよく座ると、非常に危険です。
気をつけてください。

 

道中、会う人会う人に訊かれます。
「トルクメニスタンって、車で行けるんですか?」
心配していなかったことを訊かれて、心配です。
訊かれる度に不安が募りますが、解決されぬまま、本日、トルクメニスタンを目指します。
その前に、募る不安をさらに煽る難問がありまして、お金。
トルクメニスタンとその隣のイランはATMが使えないのですが、調査不足だったためにキャッシュフローが足りません。
有り金はおよそ1,300US$だから、この予算でイランを放浪するとなると砂漠かどこかで干上がる計算です。
頼みの綱はウズベキスタンのATMですが、機械のくせに土日休みの週休二日。
備えなき憂い者の蒔いた種は身から出た錆となり、今日は土曜日。
ホテルならATMも働いているだろうと淡い期待を抱いてウルゲンチの中心街を攻めますが、ATMだけはきっちり休み。
金曜日のうちに行っておけよ、と昨日の自分を諌めていたところ、さすが中央アジア一の働き者と名乗るだけあるウズベキスタン。
9時、普通に銀行が開きました。
ATMは休みなのに、労働者階級は平常業務。
開店一番の開口一番、窓口の女性に「お金下ろせないあるよ」と断られ、VISAのエレクロニコ系カードは使えないとか次々と難題が立ちはだかりますが、Yukoの一時間に渡る粘り腰が花を咲かせ、1,000US$をゲット。
今思えば、クレジットカードで現金を買っただけのような気がしなくもないのですが、ジャパンネットで決済し、手数料は3%です。
Yukoは窓口の男性に、Facebookを申し込まれました。

 

余ったウズベキスタン・スムでチョコレートを買い、国境へ。
ウズベキスタンのゲートをくぐり、車を撮影すること三回。
誤記が多い突っ込みどころ満載の入国カードを熟読されることもなく、パソコンやHDのデータを不可視ファイルに隠蔽しましたが調べられず、あちらこちらに隠したお金をまさぐられることもなく、一時間後に北朝鮮に次ぐ独裁国家ウズベキスタンを出国。

 

さて次なる国は、こちらも北朝鮮に次ぐ独裁国家として名高いトルクメニスタン。
緩衝地帯は、わずか数メートル。
カラシニコフをぶら下げた兵士がパスポートをさくっと眺めたあと、はにかみながら
「何かくれませんか? えへへ…」
車での入国を拒否されるんじゃないかと怯えていたものだから、そんなことならお易い御用と気前よくチョコレートを進呈します。
ゲートを通過し、トルクメニスタンの国境事務所。
独裁国家らしい実に威圧的な立派な建物です。
掃除も行き届いています。
無駄によく喋る19歳の徴兵兵士アルク君の案内で、滞りなく手続きが進んでいるような感じだったのは最初だけ。
同じことを何度も何度も繰り返し尋問され、あっちへ行かされこっちへ連れこまれ、そのたびに地味に待たされます。
手続きが終了したのは五時間半後。
想定外の出費、車両関係114US$と入国税24US$が痛いです。
ま、なんにしろ、車ごと入国できてひと安心。
国境の外は、うっすらと雪。
夕暮れ前だというのに、街灯が光り輝いています。
さすが電気代が無料の御国柄、気前がいいです。

 

トルクメニスタンの第二関門は、両替え。
国境から13kmのタシャウスの町が、今晩の最初で最後のチャンスです。
Yukoがその辺の暇そうなおっさんに両替所を尋ねたら、珍しい猿がいるとばかりに、野次馬が彼女を囲みます。
やたらと人数は多いものの、ひとりとして何語を喋っているのかすらわかりません。
わからないなりにもなんとなく心に伝わるのは、土曜日の夕方だから両替えは無理とのことです。
あてを失くした我が家は、当てずっぽうにホテルを尋ね歩きます。
某ホテルの親切なスタッフ一同がお金をかき集めて、100US$をトルクメニスタンマナトに両替えしてくれました。
神のご加護があられますように!
現金を手にして、さっそく給油。
オクタン価95の高級ガソリンが、一リットル34円。
産油国ならではの御奉仕価格です。
すっかり夜。
ゆっくり投宿したいのは山々なれど、仕事の納期が迫っているので、早く首都アシガバードへ着きたい。地獄の門まで約300km、Midnight Runします。
途中の小さな集落で、パトカーが横付けされて道路封鎖。
TOYOTA CAMRYに乗ったトルクメ人が、明日の朝まで通行禁止だと言い捨てて立ち去り、想定外の危機一髪。
東京のクライアントに通行止めで納品できませんでしたとは死んでも言えないので、その辺のおじさんにすがって裏道を抜けましたが、やはりバリケード。
警察官に頭を下げたら、あっさり通してくれました。

 

砂漠を貫く穴ぼこだらけの縦貫道を走り抜け、ダルヴァザ村に到着したのは深夜一時。
地獄の門を目指して、そろりそろりと砂漠の轍をなぞります。
深い砂に埋もれて遭難寸前。
怖じ気づいて、4WDではありますが引き返しました。
生粋のチキン者ですから、無理しません。
幹線道路の路肩で、路駐泊。

明朝、早起きして地獄を攻めまひょう!

明朝、早起きして地獄を攻めまひょう!

posted by 44と書いてyoshiと読みます。

  • 朝→ 宿の朝食
  • 昼→ 朝食の残り
  • 夜→ ピクルスだけ

アジア 国、地域別 中央アジア トルクメニスタン ダルヴァザ/地獄の門

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ラクダと百合と地獄。
地獄の門(ダルヴァザ)→アシガバード/トルクメニスタン160124

  • Kopetdag Hotel(一泊70US$/Wi-Fiなし)
  • 本日の走行距離 118832 キロ
  • Internet@ カフェのWi-Fi

地獄の茶屋(チャイハネ)で出会った娘さん。

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トルクメニスタンの百合。右の娘さん、美人だったんだけどな、なんか残念な写り。

 

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昨夜断念した地獄の門を目指して、そろりそろりと進みます。

 

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砂漠。

 

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地獄まで約6kmのドライブ。

 

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あの穴が…、

 

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地獄の門。燃えて萌えます。

 

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地獄の炎です。

さも「ChinGo!」で地獄の門に辿りついた風に書いてますが、実はチャイハネで紹介されたJeepに乗りました。
Jeep、TOTOTA CAMRYって書いてあるんですけどね。
なんにしろ4WDじゃなくても地獄へ行けるってことです。

 

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ラクダ注意の道路標識があるということは、そろそろ…

 

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ラクダ! カザフスタンではふたこぶでしたが、トルクメニスタンではこぶひとつ。

 

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親子。先頭は父なのか母なのか。背中のコブが小さいので、水不足かもしれません。

 

ホテルを探して、首都アシガバードの街中を走りまわる。
ソ連の思い出が染み付いたツーリストホテルは、最悪の施設と古さを誇るわりに一泊50US$。
コスパが悪過ぎるので、お断りました。
Wi-Fi付きのホテルとなると、安くても一泊120US$。
結局、大使館街のホテル村にある、Wi-Fiなし一泊70US$に投宿。
レセプションの娘さんは小太りですが、気だてがいいです。

 

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首都アシカバードは、電飾に彩られた夜のドライブがロマンチックです。この奇怪な八角形の建物は、結婚式場。ギネスにも登録されています。

posted by 44と書いてyoshiと読みます。

  • 朝→ 卵焼きとパン、チャイ(17マナト)
  • 昼→ チャイ(17マナト) パン
  • 夜→ 外食:ラグマンと珈琲。Yukoはボルシチと紅茶(29マナト)

アジア 国、地域別 中央アジア トルクメニスタン ダルヴァザ/地獄の門

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お便り

  • カメラ新規購入した甲斐ありですね、写真かっこいいです!
    HPにUPする時に軽くしたり、加工したりしてるんですか?
    最近同じ場所を旅したのに、景色が断然違って見えます

  • リイチさん、いまはどちらですか?
    写真は、カメラですね。
    データを軽くはしますが、加工はしていません。