パンをぶら下げていたのんきな兵隊さんがいたので、きみきみそれをどこで買ったのかね、と訊ね、熱々の焼きたてパンを食いながら東へ。
検問は、パスポートを眺めるだけ「Welcome to Iran!」
メルシー(ありがとう)、今日出るんだけどね。
ほとんど車の通らない田舎道をちんたらと流し、左手に川、向こう岸にナヒチェヴァンというアゼルバイジャンの飛び地。
禿山とストライプ地層のすぐ奥に雪山。
お洒落な迷彩柄を施した玩具のような要塞。
まだイランだというのに、SIMカードのインターネットはもはや圏外。

脈絡感のない突然の雪山。コーカサス山脈の末端ですかね。

人影なく、家畜もなく。

山の彼方の空遠く、エデンの園があるという。
10時20分、国境ゲート着。
イラン側の手続きはつつがなく、出国するのに「Welcome to Iran!」
アルメニアは親ロシアでございまして、いらいら感むき出しのソ連っぽい高飛車なお役人風対応。
ピアスを外せと顎で指示され、滞在日数は21日間なのに車は15日間だけというご無体。
ビザの手数料を払うとき、お金は妻が持っていると言ったら、なぜ妻に持たせるんだと激しく怒られた51歳日本男児です。
威張るわりにはどちら様も事務処理能力に乏しく、壁に祀られたプーチンが泣いています。
13時ちょうど、アルメニアに入国。
車両保険の手続きに20分、12,000ドラム(2,730円)。

色数の少ない地味なアルメニアの村。

ソ連式の飾り気のないカフェの入口。看板すらない、Welcome感ゼロ。その辺のおじさんが、Yukoをビールに誘ってました。ごめんね、Yuko飲めないのよ。

どうやらアルメニアは、放置車両天国です。美しきかなトラック。

錆びで寂びるのです。

寒々しい峠越え。

山の彼方の空遠く、産毛のごとく木が茂る。

アルメニアの一人当たりのGDPは、世界平均の3割くらい。そんな経済力をかもし出した屋根です。
アルメニア南部の最大都市「カパン」に泊まります。
OrangeのSIMカードを購入。
ひと月間使い放題プランで、1,500ドラム(341円)。
安いね。
部屋の温水式暖房が効かず、寒いこと寒いこと陰のう縮こまるが如く。
posted by 44と書いてyoshiと読みます。
- 朝→ 焼きたてのパン(1000リアル)
- 昼→ 外食:カキリエタ、珈琲、紅茶(3,450ドラム/785円)
- 夜→ パン、バナナ